2005/07/19

タマ姉のお説教



「タカ坊、ちょっとそこに座りなさい」
「え、どうしたのタマ姉。俺疲れてるんだけど」
「いいから、座りなさい!」
「わ、わかったよ……」
「さて、どういうことなの?」
「どういうことって?」
「ふ~ん、言いたくないんだ…」
「いや、なんのことなんだか……って、なんか怒ってる!?」
「怒ってません!じゃあ、教えてあげるわ」
「う、うん」
「あなたね、『5番』って、そんな答えがあると思う?」
「え……」
「選択肢は4つしかないのに、どうして勝手に答えを作るの」
「……」
「そもそも尋ねてるのは私なんだから、どの答えでも笑って
許すに決まってるでしょう?」
「(いや、それはないだろ)」
「なにか言った?」
「いえ何も(するどいなあ)」
「まったくもう……だいたい昔っからタカ坊は選択肢に
なると答えをはぐらかそうとするんだから」
「や、そんなつもりはないんだけど」
「何言ってるの。以前このみと買い物に行った時も、タカ坊
ったら答えてくれなかったじゃないの」
「あ、あんなの答えられるわけないだろっ?」
「じゃあ、やっぱりスケスケがいいんだ?」
「や、だからどうしてそうなるんだよ……」
「だって、タカ坊の好みが知りたいんだもん♪」
「だもん♪って言われても……」
「え~、いいでしょう、私とタカ坊の仲じゃない」
「どんな仲だよ……」
「あら、それを私の口から言わせる気?」
「そんなつもりはないけど……」
「じゃあ言いなさい、恋人?彼女?押しかけお姉ちゃん妻?」
「だから、どうしてそんな答えにくい質問ばっかり?」
「タカ坊が困る顔が見たいから」
「即答かよ……」
「私は純真だから、自分の気持ちに素直なの」
「……」
「なに、その沈黙は」
「いや、深い意味はないんだけど」
「ちゃんと言葉にしないと伝わらないものよ?」
「できれば言葉じゃなくても伝わるといいんだけど……」
「それは体に教えてやるって言ってるの?」
「言ってない、言ってない!」
「そうならそうと言ってくれればいいのに」
「だから言ってないってのに」
「皆まで言わなくても理解したから」
「絶対、間違って伝わってるよ……」
 こんな感じで、タマ姉のお説教(?)は1時間続いた……。



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