車から降りた彼女は、空を見上げてそう言った。
かなり冷え込んでいるにも関わらず、背筋をまっすぐにのばして。
夜空にぽっかりと浮かぶ満月を見ながら彼女が言う。
「38万キロ離れたところから見ると、月もきれいね」
月をじっと見ている彼女の表情はとてもまっすぐで、きれいで、
それでいてどこか寂しそうで。
俺は思わず彼女を背中からそっと抱きしめていた。
「た、達哉?」
「そうだな、38万キロ離れてるんだな……。けど、きっと俺は
��8万キロ離れてても、君のことがきれいだと思うよ、フィーナ」
「……ありがとう」
後ろからだから表情はわからないけど、きっと、笑っていた。
俺は月明かりの下で、フィーナの唇との距離をゼロにした……。
あー、今日も月がすごくきれいだったので、思わずSSが練成されました
とさ(笑)
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