2007/08/15

「天使のいない12月」(Leaf)須磨寺雪緒End~



いやいや、これは本当にすごいね。
あそこで跳ぶとは普通思わないだろ。でも、そのシーンが一番キレイなのは、
なんて言ったらいいのか。





雪緒が死を望む理由は、このゲームからしたら取るに足りないというか、
一般的によくある理由だったんですが、そこに至るまでの展開がいいよね。
とにかく独特の空気を纏っているので、妹の恵美梨を遠ざけたがるのも
わかるんだ。そこへ、恵美梨の好きな先輩ってのが雪緒のことだと
わかった時は、しびれたね。
今まで他の女の子のルートでも時折話しには出ていたけど、「先輩」としか
表記されないもんだから(センパイだったっけ?)、普通にオトコだと思うわな。



今回のセックスは、身体のつながりっていうよりも、死の匂いを忘れるための
ものでしかなくて、そうしている間だけは生きているあたたかみを実感できる。
ただそれだけのため。
でも、恵美梨のある行動から、雪緒に変化が生じて、それはどうすることも
できなくて、ただひとつ、主人公ができることは……。



それを決意したのは、生きているのに絶望したからではなく(そういう気持ちも
ないとはいえないが)、生きてても死んでても一緒だから、じゃあってだけで。
そこには未練も何もなく、ただ透き通った気持ちで、その瞬間だけはふたりの
気持ちは同じだった。
けど、最後の最後に、いい思い出のために恋人のように身体を重ねたことが、
あのラストにつながったわけで。
けっきょく、生きていかなくちゃいけなくなったので、今までと変わらない
立ち位置なんだけど、死という選択肢がなくなったことだけは、ふたりにとって
大きくても小さくても一歩進んだんだってことを思いました。



最初にプレイし始めた時は、こんなに入り込めるとは思ってなかったけど、
いいゲームだと思います。
さて、いよいよ最後は、ラスボスの透子。
最初にクリアしようとして、でも失敗して、けっきょく最後になったけど、
その判断は正しかったのでしょうか。



0 件のコメント:

コメントを投稿