2008/11/17

頬に伝わるその感触



「いっ、いきなり何をするのよ! そういうのは、もっとこう……
なんていうか、仲良くなってからするものでしょ?」



奪われたことで意識してしまったり。



仕事を終えての帰り道。車のフロントガラスに水滴がついていました。
夜だから空気中の水分が冷えて水滴になったのかと思ったら、雨が
ぱらぱらと降っていました。
冷たさを感じる雨だけど、少量であればそれは心地よく、ちょっとだけ
疲れた頭をリフレッシュしてくれたように思えました。



「おかえりなさい、孝平くん」
「……ただいま、陽菜。それに副会長も」
「ふふん、私のほうが早かったわね♪」
「なんで勝ち誇っているのかよくわからないけど」
「いいじゃないの、別に。白はもう少ししたら来るって。さっき
メールが届いたわ」
「それじゃあ、そろそろお茶の準備をはじめようか」
「そうしましょう。……どうしたの支倉くん、きょろきょろしちゃって」
「……いや、一番騒がしい人が今日はいないのかなと思って」
「一番大好きな人、じゃないの? 孝平くんにとっては」
「一番大切な人、なのかもしれないわね、支倉くんにとっては」
「……あー、ふたりが何を言いたいのかわからないけど、かなでさんは
俺にとって、一番気になる人、だな」
「ふふふ」
「何がおかしいんだ?」
「だって、私たちはお姉ちゃんのことだなんてひとことも言ってないのに」
「……くっ」
「安心して、孝平くん。お姉ちゃんも少し遅れるって。『たまには、こーへーを
じらしてあげるんだから♪』なんて言ってたよ」



かなでさんがいない文章でした。なのに、なぜか存在感が(笑)。



それでは、明日もエステルマジカルがんばります。



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