「簡単だよ。もっと考えればいいのっ! 考えることにお金はいらないんだから、
いっぱい考えれば、その分きっといいことがあるよね♪」
ううう、昨日の苦労が水の泡とまでは言わないけど。
でも、同じ道を歩くことはないんだから、ゴール目指して違う道を探せばいいだけ
だよね。負けへんでぇ~。
「それじゃあ、礼拝堂に行こうか」
「はい。今日もよろしくお願いします、支倉先輩」
二人仲良く歩いていると、イーゼルを抱えた女子生徒が通りかかった。
「あら、キミは確か……支倉君だったわね。生徒会役員だと思っていたのだけど、
ローレル・リングにも入っているの?」
「お久しぶりです、部長さん。ローレル・リングは今のところ臨時ですね。
よかったら、部長さんもいかがですか?」
「せっかくのお誘いだけど、遠慮しておくわ。これからスケッチに行く予定なの」
そう言って、イーゼルを掲げてみせる美術部部長だった。
「悪いわね。……あ、もしよかったら、今度貴方たちを描かせてもらえないかしら。
その制服を着ているところ、一度描いてみたいと思っていたのよ」
「俺は構いませんけど、白ちゃんはどう?」
「わ、わたしはちょっと恥ずかしいのですが、支倉先輩が一緒なら心強いです」
「ありがとう。それじゃ、日にちはまた今度連絡するわね」
ひらひらと手を振りながら、部長は歩いていった。
こういうのを、「伏線を張る」って言うんですよね(えー
それでは、明日もエステルマジカルがんばります。
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