2009/03/27

結んで開いて



「うまくできたら、おむすびね。できなかったら、日の丸弁当。どっちがいい?
一応は希望を聞いておこうかなと思って」



作ってくれることが嬉しいですよ。



微妙な具合の体調なのは、季節の変わり目だからなのでしょうか。
そう思うことにしておこうかな。そしたら季節が変わりきったら、大丈夫に
なるはずだものね。



「あ、悠木さん。ちょっといいかしら」
「はい。御用ですか、シスター?」
 大浴場からの帰りに談話室に寄ったところで、陽菜はシスター天池に声をかけられた。
「次回の寮でのオークションなんですけど、来週の休みに実施されるのよね」
「はい、そのつもりです。シスターも参加されますか?」
「いえ、お誘いは嬉しいですが、私が参加すると進行に影響が出るでしょうから」
「そんなことは……」
「いいのですよ。それより、そのオークションに礼拝堂の備品を提供したいのですが、
構いませんか?」



 翌日。陽菜は孝平と司にお願いして、礼拝堂を訪れていた。
「ごめんね、孝平くん、八幡平くん。今度お昼おごるからね」
「いや、それはいいんだけどさ。俺たちが呼ばれたって事は、力仕事なんだろ?」
「うん。とある施設の方から、礼拝堂に寄付があったそうなの。それで、古くなっていた
備品を新しいものにすることができたんだけど、古いといってもまだ十分使うことが
できるものが多いからどうしようって思っていたんだって。オークションが開催されるのは
神の配剤ねってシスターは喜んでいたよ」
「そりゃシスターはいいだろうがな」
 司のぼやきはわかるが、シスターのいうことももっともだ。
「あ、いらっしゃいませ、先輩方」
 礼拝堂の扉を叩くと、ローレル・リングの制服を着た白が出迎えてくれた。
「こんにちは、白ちゃん。オークションに出品する品物を引き取りに来たんだけど」
「はい、こちらにまとめてあります。どうぞ中へ」
 三人は礼拝堂の中へ入っていった。



もうちょっとです。



それでは、明日もエステルマジカルがんばります!



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