2013/11/19

「イリヤの空、UFOの夏 その4」 秋山瑞人 電撃文庫



最後まで突っ走った。


電撃文庫初期の名作ですが、どういうわけか最終巻だけ読んでいないという
不思議な状態でした。
終わるのがイヤだとかではなくて、なかなか読む時間が取れない内に、新規の
本に流れてしまって、今に至る……。って十年ほどかかってますが。

なんというか、きれいな終わりではないんだけど、本当にひと夏の冒険というものを
いろいろな側面から描いてくれました。
最後には完全に手に負えなくなっているんだけど、それじゃあどうしたらいいんだよって
のがわからないから、迷って悩んで放り投げて、でも拾って大切にして、一緒に
辿りつける所まで……という感じでしょうか。

モヤモヤはするんだけど、徐々にそれが受け入れてしまえるのは、僕らが一緒に
あの夏を過ごしていたからなんだということなのかもしれない。
本の内容は忘れてしまっても、あの感情はきっとどこかに刻まれているのだろう。

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